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【超簡単民泊サービスの始め方2】|絶対に知っておくべき「3つの基本的視点」|行政書士阿部総合事務所

June 15, 2016
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約 5 分

 

昨日からスタートした【超簡単民泊サービスの始め方】シリーズの二回目。早速本講座を通してお問い合わせをいただくなど、民泊サービスへの注目の高さを実感します。

今回は民泊サービスを始めるにあたって最初に絶対に知っておくべき三つの視点と二つの課題を戦略的に検討してみます。

といっても、難しいことは一つもありません。皆さんがこれから民泊サービスを始めるときにこれらを知っておくと後々素敵なことがあるからこそ、最初の段階で検討しておくのです。

例によって、ソース(情報の出所)は厚生労働省の「民泊サービス」のあり方に関する検討会です。

平成28年3月15日の、『「民泊サービス」のあり方について(中間整理)』では、以下のように整理されていました。

 

【民泊サービスの3つの基本的視点】

1.管理機能と安全性の確保

2.トラブル防止

3.地域活性化

 

1.管理機能と安全性の確保とは、衛生管理面、テロ等悪用防止の観点から、宿泊者の把握を含む管理機能が確保され安全性が確保されること。

つまり何を言っているのかというと、どこの誰だかわからないような人は泊めてはダメ、しっかりと宿泊者名簿のようなもので管理し、テロなどの温床とならないようにして欲しい、ということなのです。皆さんも旅館やホテルに宿泊したときにフロントで住所と名前を書きますよね。そういった形式で宿泊者が管理されることが民泊サービスにおいても望ましいと厚生労働省は言っているわけです。「旅館業法の許可が必要であるにもかかわらず、許可を得ずに実施される違法な「民泊サービス」が広がっており」と先の中間整理でも言っているとおり、現状の民泊サービスは旅館業法上の違反状態にあると中間整理では言い切っているのです。

これから民泊サービスを始めようとされている方は、従来の旅館などで実施されているような宿泊者管理制度を持つ必要があると言えるでしょう。

 

2.「トラブル防止」とは、地域住民とのトラブル防止、宿泊者とのトラブル防止に留意すべきこと。

既存のホテルや旅館でしたら、それらしき外観をしているので地域外から宿泊目的の方が多数繰り返し訪れることが予想できます。ですが、民泊サービスの場合、戸建て住宅やマンションの一室が突然旅館化するわけです。一般の住宅だと思っていたところが、入れ替わり立ち代わり外国人が宿泊にいらっしゃる。文化的素養が異なる人々と同じ地域で暮らすということだけでトラブルの元になることがあります。一時ニュース報道もされた外国人住民のゴミ問題などもご存知な方も多いでしょう。

民泊サービスでは、予想もしなかった宿泊サービスが開始されることによる地域トラブルの防止にも注意してくださいと、厚労省は言っているのです。

 

3.「地域活性化」とは、観光立国を推進するため、急増する訪日外国人観光客の宿泊需要や、空きキャパシティの有効活用等地域活性化などの要請に応えること。

ここに民泊サービスに対する国の期待が現れています。よろしいでしょうか?、厚労省は民泊サービスを始めようとされる皆さんに期待している、つまり「背中を押している」わけです。何故かと言うと、急増している訪日外国人の受け入れ先の不足が懸念されているから。昨日、平成28年6月14日の日経新聞朝刊に「ホテル容積率、1.5倍に 訪日客向け客室増 国交省が自治体に規制緩和要請」といった報道が掲載されていました。国は観光立国を目指しています、従って増え続ける訪日外国人の受け入れを制限するという方向の施策は執りません。部屋数増加のためには容積率さえアップしようというのです。また、人口減少や都市の空洞化により増加している空き家対策としても民泊サービスは期待されています。

 

以上見てきましたように、民泊サービスについてはこれら3つの基本的視点が大切であると国は考えています。

そんな大それたこと、”オレたちにはカンケーないよ”ということでは実はありません。

国が誘導したい民泊サービスの方向性を知ることで、これから民泊サービス事業をスタートする方は圧倒的なアドバンテージが得られるのです。

そのアドバンテージとは?

国の民泊サービスの制度設計から先回りして自分の事業を考えることが出来る。

 

先回りして考えないかぎり、制度が新しく変わる度にその対応に追われてしまいます。それよりも、国はこれらの3つの基本的視点を持っている。ということはつまり、宿泊者名簿を充実し、地域との関わりも大切にし、地域活性化に貢献することが民泊サービス事業の発展に必要な視点なのだと理解してください。

単発で外国人などの泊めるのであれば、結婚式で来京した親戚のおじさんおばさんを部屋に泊めるのと変わりません。

民泊サービスはそうではありません。

反復継続して提供するサービスである以上、民泊サービスは「事業」です。

「事業」である以上、戦略を持って民泊サービスに望む必要があるでしょう。

 

と、堅いことを言いましたが、まだまだ民泊サービスは新しい制度。「儲かるかもしれない」と思ってスタートするのも全然OKでしょう。

国は、安全面やトラブル防止に注意してくれさえすれば、地域活性化に貢献する民泊サービスはウェルカムな姿勢です。

次回、【超簡単民泊サービスの始め方3】では、「絶対に知っておくべき2つの課題」をお伝えします。

今回の3つの基本的な視点とともに、大切な大切な2つの課題です。

行政書士阿部総合事務所
行政書士阿部隆昭

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About The Author

行政書士行政書士阿部隆昭
創業支援と資金調達に強い東京都北区赤羽の行政書士阿部隆昭。
事業計画書作成支援、創業融資申請サポート、補助金助成金申請、契約書作成、ビザ申請など、中小企業支援業務をメインに業務を行なっています。
業務経験20年の知見をフル活用し、クライアント様の事業運営をサポートします。