「グローブ型のハンバーグ」というタイトルの作文を発表したほど、小学生の頃からハンバーグが好き。旅先の食事でも、ハンバーグから探すことも多いのです。今回はたまたま、「ブロンコビリー」「びっくりドンキー」「さわやか」という、個人的に”気になる”ハンバーグレストランを順番に訪れてきました。仕事柄どうしても経営者視点で物事を捉えてしまう一面があるので、今回は改めて「食べ比べた上で、LDAM的にこの3ブランドをどう捉えるべきか?」という探究心から文字としてまとめてみました。
実際に足を運び、それぞれのハンバーグを食べ、空間を味わい、サービスに触れた結果──。どこも間違いなく美味しい。そして、それぞれが根強い人気を誇る理由も、理屈ではなく体感として「なるほど」と腑に落ちました。
そのうえで、経営視点──特に行政書士阿部総合事務所が提唱する【LDAM:LinkDrive by Abe Method】の枠組みから捉えると、実に興味深い“差異”と“ポジション”が見えてきます。単なるグルメレポートを超えて、三者三様の戦略的ポジショニングを、顧客体験を起点に紐解いていきます。
ブロンコビリー──「ちゃんとしてる外食」への信頼

まず、ブロンコビリーに入って感じたのは、「炭火で肉を焼く音」。ここには、外食チェーンにありがちな“作り置き感”がなく、どこか“調理のライブ感”があります。
● 顧客として感じた強み
- 「ちゃんとしてる感」が高い:グリル前で焼かれる炭火のハンバーグ、大かまどで炊かれるご飯、新鮮なサラダバー。目と鼻で感じる誠実さ。
- サラダバーの満足度が高い:サイドメニューではなく“主役級”。子どもから大人まで、誰でも好きなものを選べるワクワク体験。
- ご飯・味噌汁のレベルが高い:意外と見落とされがちですが、ご飯と味噌汁の質が高いと「食事」としての満足度が格段に上がる。
● 弱みとして感じたこと
- 価格帯がやや高め:2,000円前後になることも。家族で行くには“ちょっと贅沢”。
- 混雑時はかなり待つ:特に週末はサラダバー補充や案内待ちでテンポが悪くなる店舗があるかもしれない。
- 店舗によって接客の差がある:比較的高い期待値に見合わない対応だと、やや落胆します。
● LDAM的考察(構想的価値)
ブロンコビリーは、「日常の中にごちそう感を持ち込みたい層」に響く設計です。単なる“炭火焼き”ではなく、“演出込みで整えてくれるご馳走”としての体験価値を提供しており、「構想的な日常の格上げ」という意味で、LDAMで言うところの“情緒価値と機能価値の交差点”に位置しています。
びっくりドンキー──「困ったときの、安心」

どこにでもあって、何を頼んでも外さない。そんな絶対的安心感を持っているのが、びっくりドンキーです。今回は地方都市のロードサイド店に訪れましたが、相変わらずファミリー層で賑わっていました。
● 顧客として感じた強み
- 安定感抜群のチェーン:全国に展開しており、「知らない土地でも安心して入れる」信頼感。
- メニューの豊富さと食べやすさ:チーズバーグディッシュだけでも複数サイズあり、ご飯の量も調整できる。カレーや和風おろし、スイーツも揃っていて老若男女に対応。
- 子連れで安心な空間設計:キッズチェア、メニュー、お子様ディッシュなど、「連れて行きやすい工夫」が随所にあります。
● 弱みとして感じたこと
- “昭和レトロ”が人によっては古く見える:木のメニュー表や照明など、ノスタルジーと紙一重。
- 「特別感」が薄い:日常の選択肢ではあるが、特別な日やデート向きではない。 ※もちろんそれを狙っている。
- 新しさに欠ける:長く愛されている反面、マンネリ感を抱く人も少なくないかもしれない。
● LDAM的考察(情緒的価値)
びっくりドンキーは、「外食を“家庭の延長”と捉える人々」にとって、もっとも安心で、違和感のない選択肢。派手さはなくとも“整っている”。LDAMでは「情緒的価値の安定供給」とも言える、普遍的ニーズへの対応です。つまり、「選ばれ続ける安心」の提供者ですね。
さわやか──「わざわざ行く」こと自体が価値

静岡県内限定で展開する、知る人ぞ知るハンバーグの聖地「さわやか」。筆者も以前から気になっていましたが、今回初めて「長時間並んでも食べたい」と思える理由が分かりました。
● 顧客として感じた強み
- 仕上げ焼きのライブ体験:鉄板の上で切られ、ジュウジュウ音を立てて仕上げられる工程が“目で食べる楽しさ”を引き立てます。
- 肉そのものがうまい:ミディアムレアの状態で提供されるビーフ100%のハンバーグは、ひと口で「おお」と声が出るほど印象的。
- 観光の目的地になる力:地元の人だけでなく、遠方からわざわざ訪れる人が絶えないのも納得です。 私が訪問したときも、旅先から”ハンバーグ!”ということになって、高速30分走らせて2時間待ちでした。
● 弱みとして感じたこと
- 待ち時間が長すぎる:週末は整理券を取っても90分〜120分待ち。※もちろんそれも戦略の一つ。
- アクセスが良くない:都市部からの距離があるため、交通手段が限られる。
- メニューの幅が狭い:基本的に「ハンバーグ一択」のため、複数人で行くと意見が分かれることも。
● LDAM的考察(構想的価値)
さわやかは、“地産地消のブランド体験”を成立させている稀有な存在です。つまり、「味の良さ」以上に「その土地に行かないと食べられない」という構造こそが最大の価値。これはLDAMで言うところの“構想的価値=語りたくなる物語性”そのもので、SNSでも「体験の共有」が盛んに行われています。
三者比較:LDAMモデルで見た「価値の棲み分け」
シーン | ブロンコビリー | びっくりドンキー | さわやか |
---|---|---|---|
日常のごはん | △ 少し高め | ◎ 安定・安心 | ✕ 非日常向き |
家族での外食 | ○ 品質高め | ◎ 子連れ安心 | △ 長時間待ちがネック |
特別なごちそう | ◎ 食体験も演出も充実 | △ 特別感は薄い | ◎ 目的地として成立 |
観光・ドライブ | △ 地域に限定される | △ 全国展開で珍しさなし | ◎ わざわざ行く意味あり |
コスパ重視 | △ 高コスパだが高価格 | ◎ 800円台でも満足 | △ 高くはないが頻度は限られる |
結論:「ハンバーグ」の向こう側にある、それぞれの価値
今回改めて感じたのは、どれも「美味しい」ことに変わりはないという事実です。しかし、その美味しさの“意味づけ”はまったく異なる。ある店は「日常の延長線」、ある店は「わざわざ行く体験」、そしてまたある店は「整えられた安心」。
「弱み」として取り上げた点は、実は各社ともに戦略的に実行しているだろうことが推察され、いわゆる課題という点の「弱み」として採用したわけではありません。
LDAMは、単なるスペックや価格の比較ではなく、「その商品やサービスが、誰にとって、どんな意味で価値になるか?」という“構想”のレイヤーに注目します。今回のハンバーグ比較は、まさにその考え方が有効であることを示してくれました。
もし、この記事を読んで「うちの事業にも、こういう“構想的価値”があるのかもしれない」と感じたなら、それはすでにLDAM的視点の入り口に立っている証拠です。
LDAM/“LinkDrive by Abe Method”は、補助金の申請代行ではなく、事業の構想そのものに伴走する支援メソッドです。表面的な書類ではなく、あなたの事業の“中核にある価値”を言語化し、伝わる形に翻訳する──そのための思考と手法を一貫して提供します。
構想の深掘りと資金戦略をつなぎたい方、まずは無料診断からお気軽にご相談ください。
📱LDAM無料診断はこちら → https://x.gd/hms4m
✉️ ご相談・お問い合わせ → https://x.gd/YCfIO
あなたの事業の“まだ言葉になっていない価値”に、私たちが光を当てます。
行政書士阿部総合事務所 行政書士阿部隆昭