2026年7月14日更新
捨印は、契約締結後の軽微な訂正を想定して欄外へ押す印ですが、訂正できる範囲が法律で一律に決まっているわけではありません。金額、目的物、契約期間など重要な条件は捨印で直さず、当事者全員の確認を得て訂正するか、契約書を作り直す方が安全です。
捨印による訂正で起きる問題
- 誰が、いつ、どの内容を訂正したか分かりにくい
- 訂正を承諾した範囲について当事者間で認識が違う
- 数字、日付、固有名詞の変更で契約内容が大きく変わる
- 提出先の行政機関・金融機関に独自の訂正ルールがある
私文書を訂正する一般的な方法
- 誤った部分が読めるように二重線で消す
- 近くの余白へ正しい内容を記載する
- 削除・加入した文字数を欄外へ記載する
- 当事者が訂正箇所または欄外の訂正表示を確認し、必要な印を押す
- 各当事者が保管するすべての原本を同じ内容にする
訂正方法は文書の種類や提出先によって異なります。例えば商業・法人登記の申請書等は、法務省が訂正印や契印の要否を具体的に案内しています。民間の契約書へ、そのルールがそのまま一律に適用されるわけではありません。
当事者が5人いる場合、誰の捨印で訂正する?
当事者全員が合意した契約内容を訂正するなら、後日争いにならないよう、全員が訂正内容を確認した記録を残すことが基本です。「5字削除」を5か所へ書けば必ず有効、1か所だけなら無効、という全国共通の単純なルールはありません。
安全性を優先するなら、全員の訂正印を得る、訂正合意書を別に作る、または原本を作り直して再度署名・押印します。特に金額、責任範囲、解除条件、対象物、日付の変更は、捨印だけで処理しない方がよいでしょう。
捨印を求められたときの確認
- 何のために捨印が必要か
- どの範囲の訂正を想定しているか
- 訂正後に全当事者へ連絡・写しの交付があるか
- 重要事項は捨印で変更しない運用になっているか
一次情報:法務省「申請書、各添付書面等の押印の要否について」
契約書の訂正方法を安全に整理したい方へ
文書の種類、当事者数、訂正したい箇所、提出先、期限を具体的にお書きください。
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