先日、支援先の飲食店へ向かう途中、大型の自転車専門店(2階建て)に立ち寄りました。
歩き疲れたこともあって、「そのまま自転車で向かえばいいか」という気持ちと、以前からそろそろ新しい自転車を買おうと思っていたタイミングが重なったためです。
店内に入るなり、スタッフからこう声をかけられました。
「自転車をお探しですか?」
魚屋で「魚をお探しですか?」と聞くようなもの
この業界に入る前、私は販売職に就いていました。だからこそ、ファーストコンタクトの重要さは身をもって知っています。
自転車屋に入ってきたお客さんに「自転車をお探しですか?」は、魚屋に入ってきたお客さんに「魚をお探しですか?」と聞くのと同じことです。
もちろん、修理や付属品目的の来店もあるので一概には言えません。ただ、もし声をかけるなら、もう一歩踏み込んだほうがいい。
たとえばこう言えば、印象は大きく変わります。
「昨日、価格はそのままで軽量化された新モデルが入ってきたんですが、見るだけでもどうですか?」
お客さんの興味を引くフックを一言に忍ばせる——それだけで、会話の入り口がまったく違ってきます。
声をかける「タイミング」と「空気の読み方」も技術
もっとも、声をかけられるのを好むお客さんもいれば、そっとしておいてほしいお客さんもいます。どちらが正解というわけではなく、店内の雰囲気やお客さんの様子から察することも、接客の大切なスキルです。
それができないと、お客さんは何も言わずに静かに店を出ていきます。
「ここでしか買えない」という強みがなければ、わざわざその店に足を運ぶ理由はありません。ファーストコンタクトは、その理由をつくる最初のチャンスです。




