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障害者差別禁止法を学ぶ!、障がい者福祉の勉強会に参加してきました|行政書士阿部総合事務所

December 11, 2016
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約 3 分

昨晩は地域の仲間の勉強会に参加してきました。

テーマは障がい者福祉です。

障害者差別禁止法について解説した書籍を皆さんで議論。

私も就労移行支援事業所のグループホーム運営委員をしているので障害者雇用にはとても関心があります。

法律を読み慣れている私からみると、障害者雇用促進法には抜け道が多いと感じていました。

例えば、障害者雇用促進法の第5条

(事業主の責務)
第五条  すべて事業主は、障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、障害者である労働者が有為な職業人として自立しようとする努力に対して協力する責務を有するものであつて、その有する能力を正当に評価し、適当な雇用の場を与えるとともに適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るように努めなければならない。

 

さらに、障害者雇用促進法第37条

(身体障害者又は知的障害者の雇用に関する事業主の責務)
第三十七条  すべて事業主は、身体障害者又は知的障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、適当な雇用の場を与える共同の責務を有するものであつて、進んで身体障害者又は知的障害者の雇入れに努めなければならない。

 

障害者が働く人として自立することをサポートしましょうという責任を明文化しているのはとても素晴らしいこと。ですが、末尾の文章は「努めなければならない」と結ばれています。

努めなければならない=努力義務

努力義務というのは、平たく言いますと、”頑張りましょう”ということ。やらないとペナルティーがかかる「義務」ではないんですよね。条文の作り方として、法律上の義務とするには、関係各所に対して余りにも影響が大きい場合などに「努力義務」とされるのです。

なので障害者雇用促進法の理念は素晴らしいのですが、障がい者の側からするとまだまだ不十分という意見が聞かれたのはこのあたりの事情が関係しているわけです。

 

とはいえ、事業主側の事情というものに考慮するのはある意味当然。

私も、地域の企業の経営者とも関わりがありますので雇用する側の事情も分かっています。

障害者雇用は、法を制定したからモノゴトが簡単に進むといったものではありません。

しかし、障害者差別禁止法の理念はとても素晴らしいものであることは確かです。

明日は、グループホーム運営委員会で家族信託の話しをさせて頂くことになっています。

先の長い話しですので地道に一歩づつやるしかないですね。

 

会合に向かう途中で撮影。夜の十条銀座もキレイですね。

About The Author

行政書士行政書士阿部隆昭
創業支援と資金調達に強い東京都北区赤羽の行政書士阿部隆昭。
事業計画書作成支援、創業融資申請サポート、補助金助成金申請、契約書作成、ビザ申請など、中小企業支援業務をメインに業務を行なっています。
業務経験20年の知見をフル活用し、クライアント様の事業運営をサポートします。