エンディングノートには財産と人との関係を整理する機能の他に、自分史やメッセージを伝える機能があります。
先日、自分史に関する記事を書きました。
伝えたかったのは自分史をしっかりと書こうと思ったらとても時間がかかるもの。
だから、他に優先するものを先に書いて、その後でゆっくりと自分史を認めればよいのでは?
といった提案も含んでいます。
エンディングノートには、「メッセージ」を書く人も多いですよね。
「兄弟仲良く元気に暮らせ」、ではありませんが、昨日記事にした遺訓めいたものを書く方もいらっしゃいます。
自分史とメッセージに共通して言えることがあります。
それは。
「自分史」も「メッセージ」も、エンディングノートを書くその人本人でなければ書けない
自分史は自分の歴史に他ならないので、本人より詳しく書ける人はこの世におりません。
自分だからわかることを書くのが自分史ですから。
そして、メッセージ。
メッセージは、自分の想いを誰かに、伝わって欲しい人に書き残すもの。
なので、当然、誰か第三者が本人に代わって書くといったことでももちろんありません。
このように、自分史もメッセージも、本人しか書けないという点では同じです。
では、自分史とメッセージとは決定的に違う面も実はあるのです。
それは。
自分史は、自分に向いて発信するもの。
メッセージは、相手に向いて発信するもの。
例外的に自分史を自費出版される人もいらっしゃいますが、自分史を書くほとんどの方は今までの自分をまとめるためや、思い出に浸るために自分史を書きます。
自分の歴史を自分が再確認する作業が自分史を書くといってもいいでしょう。
なので、自分史は、自分に向いて発信するものだといえるのです。
対して、メッセージはどうでしょう?
自分に対してメッセージということも、無くはないでしょうけど、メッセージというときは伝えたい相手が頭のなかに浮かんでいますよね。
エンディングノートにメッセージを書くということは、「エンディング」の場面だからこそ伝えたいことや、伝わって欲しい相手がそこにいるわけです。
その意味で、エンディングノートに書くメッセージは相手に向いて発信するものなのです。
自分史とメッセージは、本人にしか書けないという点では同じ。
自分史とメッセージは、誰に向かって発信しているかという点では違う。
この辺りを意識してエンディングノートを書くと、上手なエンディングノートに仕上がると思います。
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