
「いくら申請すればいいか分からない」という相談は多くあります。申請金額の設計は事業計画書の内容と不可分であり、金額だけを先に決めることはできません。ただし、過去の採択データから「申請金額の傾向」を把握しておくことは、投資計画を設計する上で参考になります。
第2回採択データが示す申請金額の分布
第2回公募の採択結果概要(中小企業基盤整備機構公表)によると、申請金額の分布は以下の通りです。
応募件数が最多の申請金額帯:2,500万円以上〜3,000万円未満(480件)
次いで多いのは1,000万円以上〜1,500万円未満(378件)、2,000万円以上〜2,500万円未満(295件)の順です。
出典:https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/docs/shinjigyou_koubo_gaiyou_02.pdf
2,500万円〜3,000万円が最多になる理由
この数字は制度の構造から説明できます。
従業員20人以下の企業の補助上限は通常2,500万円です(第4回公募要領より)。日本の中小企業の多くは従業員20人以下であり、補助上限いっぱいの補助金を申請するケースが多いため、2,500万円〜3,000万円の範囲に集中します。
補助率2分の1(中小企業)で補助金2,500万円を受け取るには、5,000万円以上の投資計画が必要です。つまり応募者の多くは5,000万円前後の投資を計画していることになります。
1,000万円〜1,500万円帯も多い理由
2番目に多い申請金額帯が1,000万円〜1,500万円という点も注目すべきです。
補助金額の下限は750万円です。補助率2分の1の場合、最低投資額は1,500万円です。この最低ラインに近い金額で申請している事業者が多いことが分かります。
製造業・建設業では、機械装置1台の導入費用が1,000万円〜2,000万円規模になるケースが多く、この金額帯の申請が現実的な選択肢になっています。
申請金額の設計で注意すべき3点
① 補助対象経費に含まれないものを把握する
申請金額は補助対象となる経費の合計に基づきます。土地の購入費・汎用性の高い車両・消耗品などは補助対象外です(第4回公募要領 p.23〜)。「総投資額」と「補助対象経費」は異なります。補助対象経費を正確に把握した上で申請金額を設計してください。
② 見積書と整合していること
申請金額の根拠として見積書の提出が求められます。「この金額を申請したい」という希望から逆算するのではなく、実際の設備・工事・システムの見積書を取得した上で申請金額を算出してください。見積書と申請金額が乖離していると審査で指摘されます。
③ 過大申請は採択率を下げる
「多く申請した方が有利」という考え方は誤りです。投資計画の内容と申請金額の整合性は審査で精査されます。「なぜその金額の投資が新事業の実現に必要なのか」を説明できない申請は落ちます。
行政書士阿部総合事務所での対応
申請金額の設計は事業計画書の構成と一体です。「いくら申請すべきか」は、新事業の内容・必要な設備・対象経費の範囲を整理してから決まります。
行政書士阿部総合事務所では初回相談の段階から申請金額の設計を含めて対応します。認定経営革新等支援機関として、申請書類の作成から確認書の発行まで一括して対応します。
現在、第4回公募が進行中です。締切は2026年6月19日(金)18時です。
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